2008.7.10更新

普天間基地米軍爆音訴訟
〜米軍機と墜落の恐怖よ、さらば!
事件名:普天間米軍基地爆音差し止め等請求事件
内  容:普天間飛行場の米軍機の騒音や墜落の危険により生活破壊
      と健康被害を訴える飛行場周辺の住民らが、国を相手に、
      早朝夜間における飛行の差し止め、損害賠償等を求めた訴訟
当事者:基地周辺住民400名 VS 国
係属機関:那覇地方裁判所沖縄支部
  6月26日、過去の騒音被害についての損害賠償を認容する原告一部勝訴判決が下されました。
  原告側は7月8日、被告国は7月9日控訴しました。
  国側の控訴内容はまだわかりませんが、原告側は差し止め部分と損害部分につき控訴しました。
  差し止め請求は代表の数人に絞って、損害は1審認容額の倍額を請求しています。
   普天間爆音訴訟判決要旨 2008.6.26
   普天間爆音訴訟判決骨子 2008.6.26
   普天間爆音訴訟弁護団声明 2008.6.26
次回期日:未定
紹介者:松崎暁史弁護士


【事件の概要】
  普天間飛行場は、宜野湾市の中心部に位置する米軍基地である。1945年4月に沖縄本島に上陸した米軍は、住民を収容所に強制収容する等して宅地、 農地などを次々と占領して、基地を拡張していったが、普天間飛行場もこのような状況下、すなわち 「銃剣とブルドーザー」 によって建設された米軍基地である。

  普天間飛行場は、岩国とならび海兵隊航空基地であり、固定翼機やヘリコプターが常駐配備され、離発着訓練や旋回訓練を頻繁に行っている。また、飛行場は、 宜野湾市面積の約32%を占めると共に、市の中心部に位置しその周辺には学校、病院、住宅等住民の生活領域が密接に隣接しているという特異性も有している。

  基地周辺住民は、日々,航空機や基地騒音による健康被害 (難聴、高血圧、不眠症)、精神的被害、生活妨害、睡眠妨害等を被っており、また、 低空飛行による墜落の恐怖を感じ続けている。そこで、2002年10月、住民約200名を原告として訴訟を提起するに至った。

  訴訟では、従来の騒音訴訟で主張されてきた健康被害に加え、低出生体重児 (出産時の体重が低い子ども)、 幼児問題行動、低周波による健康被害等もデータに基づいて詳細に主張している。
  また、訴訟係属中である2004年8月13日には、大型輸送ヘリコプターが飛行場に隣接する沖縄国際大学構内に墜落・炎上した。 訴訟では軍用機墜落の危険性及び周辺住民の恐怖についても強く訴えている。

【手続きの経過】
  第28回弁論 (2008年1月31日) では、書面を提出し、最後に島田原告団長と新垣弁護団長がそれぞれ5分、10分程度意見陳述しました (国側は意見陳述していません)。

・島田団長の意見陳述の要旨
  普天間爆音訴訟は最後発の騒音公害訴訟で2002年提訴だが、その闘いは自分が宜野湾市に移り住んだ70年代から始まっていた。 当時は普天間基地が返還されることなど誰も信じなかったが、その後の運動と、今回の爆音訴訟で住宅密集地にある普天間基地の危険性が認識され、 大きく動こうとしている。
  裁判所も爆音被害と正面から向かい合って公正な判決を出して欲しい。

・新垣弁護団長の意見陳述の要旨
  爆音訴訟は違法な騒音があるか否かが判断されるある意味非常にわかりやすい訴訟だ。

  しかし、国は各地の爆音訴訟での度重なる違法判断にもかかわらず、一向に必要な措置をとろうとせず、被害を放置し、住民は未だに訴訟提起を余儀なくされている。   裁判所は個別事件に関する判断をすることが基本ではあるが、ある場面では国の政策や政治に大きな影響を与えることができる。 それは各種公害訴訟を見ても明らかである。

  普天間爆音訴訟でも国の怠慢を断罪するようなインパクトのある判決を望む。

  6月26日、過去の騒音被害についての損害賠償を認容する原告一部勝訴判決が下されました。
  原告側は7月8日、被告国は7月9日控訴しました。
  国側の控訴内容はまだわかりませんが、原告側は差し止め部分と損害部分につき控訴しました。
  差し止め請求は代表の数人に絞って、損害は1審認容額の倍額を請求しています。

   普天間爆音訴訟判決要旨 2008.6.26
   普天間爆音訴訟判決骨子 2008.6.26
   普天間爆音訴訟弁護団声明 2008.6.26

文責 弁護士 松崎暁史