2008.9.13更新

川崎中国人研修生事件〜研修時代の残業時給は500円〜
事件名:川崎中国人研修生事件
係属機関:横浜地方裁判所川崎支部民事部
       事件番号 平成20年(ワ)第373号
次回期日:10月31日 10時30分 横浜川崎支部1号法廷(予定)
       第4回口頭弁論。傍聴希望の方は直接法廷にお越し下さい
紹介者:安孫子 理良弁護士
連絡先:川崎中国人研修生事件弁護団
     (代表) 東京都新宿区高田馬場4-18-10
          サンハイツ高田馬場503
     電話 03-6427-5902 FAX 03-6427-5903 弁護士 指宿 昭一
     全統一労働組合・外国人研修生権利ネットワーク
     東京都台東区上野1-1-12 新広小路ビル5階
     電話 03-3836-9061 FAX 03-3836-9077


【事件の概要】
(1) 当事者
  原告 (反訴被告) (株) I 工業 (川崎市内、左官業)
  被告 (反訴原告) 元中国人研修生 (技能実習生)

(2) 請求の内容
  本訴 債務不存在確認請求事件
  反訴 未払い賃金等反訴請求事件

(3) 請求の原因の内容
  原告は、平成20年3月まで、原告のもとで研修・技能実習を受けていた被告らに対し、賃金支払債務がないことを確認するとともに、 技能実習終了後団体交渉中に被告らが居住していた建物の賃料を請求しています。
  これに対し、被告らは、原告に対し、研修・技能実習期間中の未払賃金・残業代等合計約425万円を請求する反訴を提起しました。

【これまでの経過】
  原告は5月13日、全統一労働組合との団体交渉を一方的にうち切り、被告らに対し、債務不存在確認の訴訟を提起しました。
  これに対し、本年6月1日に結成された研修生弁連所属の弁護士6名が、川崎中国人研修生事件弁護団を結成しました。

[第1回口頭弁論期日(6/27) の内容]
  原告側:訴状陳述。

  被告側:答弁書、反訴陳述、意見陳述 (被告代理人弁護士)。
   原告に対し、未払賃料等を請求する反訴を提起するとともに、既に帰国し建物を占有していないことなどを内容とする答弁書を陳述しました。

[第2回口頭弁論期日 (8/8) の内容]
  原告 (反訴被告) からの準備書面1提出

[第3回口頭弁論期日 (9/10) ]
  被告ら (反訴原告ら) 準備書面 (1) 陳述

[第4回口頭弁論期日 (10/31)]
  被告ら (反訴原告ら) 準備書面 (2) 提出予定
  原告、被告ら準備書面 (1) に反論予定

【一言アピール】
  被告らは、平成17年3月に研修生として来日し、平成20年3月まで、原告のもとで、研修・技能実習を受けました。

  被告らの受けた研修は名ばかりで、仕事の大部分は掃除や後片づけである上、原告は、原告の不正行為や残業代未払などの発覚をおそれたためか、 被告らが毎日書く日記に仕事のことを書くことを禁じ、被告らが仕事のことを書くと激怒し、被告李さんの髪をわしづかみにして振り回すなどの暴行を働きました。

  被告らの研修時代の研修手当は6万円、残業時給500円、技能実習時代の基本給は12万5千円、残業時給900円。 その上、被告らには、1人あたり200万円以上の賃金・残業代の未払があることが明かとなりました。

  被告らは、全統一労働組合に加入し、平成20年2月に原告に対し、団体交渉を申し入れました。
  しかし、原告は、被告らに対する暴力行為にシラをきり、相手方弁護士は団体交渉に1回応じただけで、すぐに団体交渉を一方的にうち切り、本件訴訟を提起しました。

  本件は、最低賃金違反、残業代・賃金不払い、強制貯金や旅券の取り上げ、暴力行為等、研修生・実習生の置かれた劣悪な研修・実習実態を明らかとする訴訟です。
  現在、熊本・四日市・岐阜などで訴訟が係属しておりますが、本件が、現在関東圏唯一の同種訴訟です。みなさま、ご注目下さい。

  取材・報道は大歓迎いたします。

文責 弁護士 安孫子 理良