パロマ工業製給湯器事故による損害賠償請求事件
事件名:パロマ工業製給湯器事故による損害賠償請求事件
事件の内容:パロマ工業 (名古屋市) 製のガス瞬間給湯器による一酸
化炭素(CO)中毒事故で、被害に遭った被害者及びその
遺族らが、パロマ工業らに対し損害賠償を請求する訴訟。
係属機関:東京地方裁判所、札幌地方裁判所等
次回期日:11月12日(水) 午前11時〜
弁論準備手続 (非公開) のため、関係者以外の傍聴はでき
ません。報告集会も予定していません。
次回期日の内容:刑事事件(現在、公判前整理手続中)の進行待ちです
紹介者:白鳥玲子弁護士
連絡先:パートナーズ法律事務所
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【事件の概要】
1 当事者
原告:被害者及び遺族
被告:パロマ工業株式会社及び株式会社パロマ株式会社
2 請求の内容(請求の趣旨)の概要:損害賠償、慰謝料請求
3 本件訴訟は、2度とガス給湯器による同種の事故を発生させないために、生命、身体に危険を及ぼす製品の製造者、販売者、修理業者等に、
その責任を追求するものです。
ア ガス給湯器
ガス給湯器は、本来、簡易かつ便利にお湯を供給することを目的とする機器です。しかし、ガス燃焼をエネルギーとする構造上、
ガスの排気不全による一酸化炭素中毒事故を発生させるおそれがあります。
ガス器具製造業者らが、昭和55年頃から、ガス給湯器を小型にして室内器具としつつ、ガス消費量の多い製品を開発したことから、
沢山のお湯が瞬時に出てくる利便性とともに一酸化炭素中毒死を併発する危険が生じてきました。
その意味で、ガス給湯器には、製造、維持、使用などに伴って凶器となる特質があるといわなければなりません。
ガス給湯器製造、販売の各業者は、ガス給湯器を (1) 製造し、(2) 販売し、(3) 利用させる各段階において、
ガス給湯器の本来の機能となる簡易かつ便利な 「お湯の供給」 というだけでなく、「安全」 にガス給湯器を作動させる義務があります。
イ 事故の多発責任
被告株式会社パロマらは、ガス製品製造販売業者として、ガス給湯器製造販売業により必要となる本来の機能の簡易かつ便利に 「お湯を供給する」 というだけでなく、
「安全」 にガス給湯器を作動させるという必要不可欠な義務を怠りました。
この結果は、本件事故のような不完全燃焼による一酸化炭素中毒事故を多発させていました。
すなわち、経済産業省が調査の報告によれば、被告パロマ工業株式会社が公表したものだけでも、昭和60年から平成17年の約20年もの間にわたり、
同社製の4機種の半密閉式ガス瞬間給湯器について一酸化炭素中毒事故が28件発生し、被害者は60人にのぼり、そのうち21人は死亡していたことが判明しています。
これらは、故障が生じやすく、かつ、危険な改造が容易である等の重大な欠陥を有する機器を製造・販売しただけでなく、自ら危険な改造に関与したケース、
又は下請負のパロマサービスショップ等に危険な改造を許したケースの一事例です。
さらに、一酸化炭素中毒事故が相次いでいたにもかかわらず、「安全装置が働かないように改造された弊社の製品は、弊社の製品とは別のものであり、
改造による事故は弊社の製品の品質と無関係であるので、弊社が中心となって対策を講ずる問題でない」 などという極めて無責任な認識の下、
不十分な対応に終始し、相次ぐ事故の発生を防止できなかったのであり、その責任は厳しく問われるべきです。
また、同時に、被告らは、2度と同種の事故を発生させない方策を確立するように求めるものです。
【手続の経過】
2008年1月24日の第1回口頭弁論期日では、裁判所から、訴状及び被告らが提出した答弁書に対して多くの求釈明がなされました。
弁護団では、裁判所が丁寧な審理を目指すものと受け止めています。
今後の裁判は、起訴後に公判前整理手続に付された刑事裁判の進行も考慮しながら進められます。
次回は、原告被告らともに求釈明に対する回答を準備することになっています。
3月12日の期日では、原告及び被告らから準備書面が提出されました。
修理業者の修理の内容、修理業者とパロマとの関係について等、主張の整理のための準備が進められています。
4月30日の期日では、パロマ等被告側の準備書面等の提出がなされました。
主張整理、争点整理が今後も引き続き行われる見込みです。
6月25日の期日では、本件で刑事裁判が先行しているため、その経過を待って次回以降、民事裁判の進行を決めることとなりました。
事実上、民事事件は休止状態となりました。
文責 弁護士 白鳥玲子
【参考 刑事事件の報道】
パロマ工業元社長ら争う姿勢=
CO事故公判前手続き−東京地裁 時事通信 6/11


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